ぴろりどんさん設計のCygSUSと言うキーボードを組み立てました。
詳しい説明はリンク先を参照願います。
はじめに
CygSUSは頒布・販売されていないためビルドガイドがありません。
さらに、基板やプレート用データをぴろりどんさんに直接コンタクトを取って、送付してもらわなくてはなりません。
とまぁ、作成難易度がめちゃくちゃ高いですが、
- 独自のプレート構造による静音性の高さ
- SUSプレート採用による重さ
- 打鍵しやすい謎配列(正式名称)を採用
と、オンリーワン要素が目白押しですので、是非チャレンジしましょう!
方針
今回の作成方針は以下の通りです。
- ALPS軸(緑軸【リニア】、Lockスイッチ)
- フルキーバックライト
- Pro Microで作成(オリジナルはRP2040)
- Remap対応
- トッププレート・ボトムプレートをSUS(ステンレス)で発注
- ミドルプレート・スイッチプレートを3Dプリンターで印刷
いただいた基板はALPS軸スイッチに対応していないため、無限の可能性(ALPS軸)を使います。*1
準備
今回用意したプレート
プレートは1が一番上、8が一番下です。
プレート | 材質 | 色 | 高さ | 入手先 | |
---|---|---|---|---|---|
1. | トッププレート | SUS | 銀 | 3mm | meviyさん |
2. | ミドルプレート1 | PETG | 黒 | 3mm | 3Dプリンター |
3. | ミドルプレート2 | TPU | 青 | 1mm | 3Dプリンター |
4. | スイッチプレート | PETG | 左:ピンク(側面は銀マーカー) 右:クリア |
5mm | 3Dプリンター |
5. | ミドルプレート3 | TPU | 青 | 1mm | 3Dプリンター |
6. | ミドルプレート4 | PETG | 黒 | 3mm | 3Dプリンター |
7. | ミドルプレート5 |
シリコーンゴム |
クリア | 0.3mm | Amazon |
8. | ボトムプレート | SUS | 銀 | 3mm | meviyさん |
トッププレート・ボトムプレート(SUS)
今回はmeviyさんで発注しました。
トッププレートを2枚、ボトムプレートを2枚発注しています。
発注後20日以降の出荷(20%引き)で¥10,000くらいでした。
また、簡単に後加工できると考えたためCherry MXスイッチの寸法で発注しましたが、
まったく簡単ではありませんでした。*2
電動工具を用意できない場合はチャレンジすべきではないかも知れません。
ミドルプレート・スイッチプレート
ポロンシートを切り抜くのが大変なので、
ミドルプレートをTPU樹脂で印刷しています。
穴が空いた状態で3Dプリントできるので時短にもなりました。
打鍵感はポロンの方が良さそうかも?
また、ボトムプレートに合わせてシリコーンゴムシートを切り出しました。
基板とボトムプレートとのショート防止効果も狙っています。
キーキャップ
MX用のトッププレートを発注しましたので、キーキャップもトッププレートと干渉します。
そのため、キーキャップを削る必要があるのですが、ALPS軸用キーキャップを削るのは勿体なかったので、自前で印刷したものを削ることにしました。
こちらのDSA_R2_Alps.stlを利用させていただきました。ありがとうございます。
ファームウェア
Pro Micro用のファームウェアが無かったので、QMK18.17で作成しました。
実装
はんだ付け
ロータリーエンコーダ用基板を用意していなかったため、空中配線をしました。
また、ダイオードがSMDタイプの1N4148Wしか無かったため接点を延長しています。
はんだ付け難易度が半端なく高いので、チャレンジしない方が良いです。
ネジ止め
ボトムプレートにネジを差し込み、シリコーンゴムシートを重ねます。
シリコーンゴムシートとネジが重なる部分だけナイフで切り込みを入れます。
M2サイズスペーサーをボトムプレートにネジ止めし、
プレート表の通りにプレートを重ねていきます。
最後にトッププレート側からネジを止めプレートを固定します。
完成!
この記事はCygSUSで書きました。